bibliomanifesutus microscopium II

セメン樽に顕微鏡

水の匂い

昨日の夕方、雨がいちばん激しかった時間に外を歩いたら空気に水の匂いがした。

雨の匂いではなく。

いつも雨の匂いと感じるものは実際には土とかアスファルトとか樹木とか雨に反応するなにかしらの匂いでその総体が雨の匂いなのだけれど、このときはそんな匂いを感じなかった。

あまりの激しい降りにそれらが覆い隠されて水の匂いがしたんだと思う。

人通りもなく水とわたしだけの時間だった。