bibliomanifesutus microscopium II

セメン樽に顕微鏡

キャロル・ブルトン・F子様

「なにはともあれ、とっても気持ちよさそうではあるわね」とアリスは木々の下に入りました。「こんなに暑かったところから、こんなひんやりした——ひんやりしたなんだっけ?」とアリスは、ことばが出てこないのにいささか驚いて続けました。「つまりひんやりした——この——この、これの下、なんだけど!」とアリスは、手を木の幹に触れました。「これって、なんて自称してるんだろう。まちがいなく、名前がないんだと思うわ——絶対まちがいなくないわ!」*1

Ce Monsieur, vous ne le connaissez pas? c'est Monsieur Lemême. Je vous présente Madame Madame. Et leurs enfants.
このムッシューをあなたはごぞんじないか? これはムッシュー同一人物です。マダム夫人を紹介しましょう。このご夫妻のお子さんたちも。

アンドレ・ブルトン『溶ける魚』 巖谷國士
20日 金曜日
  • F子様・Y子叔母とレストランで昼食。
  • 夜、帰宅途中でF子様から電話。通話中にF子様は名前のない森に突入。
21日 土曜日
  • F子様と電話で禅問答。
  • およばれ。
22日 日曜日
  • 早朝F子様に電話。いったん会話成立。
  • 講義の準備。
  • 掃除梅コース。
  • 夜再びF子様と禅問答。
23日 月曜日
  • 先生業。
  • その後F子様と禅問答。
24日 火曜日
  • F子様と禅問答。
25日 水曜日
  • F子様の医者と面会。
  • F子様に会いに行く。会話成立してお茶飲んで庭を散歩して一件落着(かと思われた)。
  • 野暮用たくさん済ませて帰宅。
26日 木曜日
  • 読書モード。
  • 午後F子様から電話。再び名前のない森に帰還された模様。