bibliomanifesutus microscopium II

セメン樽に顕微鏡

ベースの日:シアキス福岡1日目備忘録

本日のLIVEについて五十の備忘録*1

01.観たバンド
L’Arc〜en〜Ciel
02.公演場所
マリンメッセ福岡
03.本日の日付
16/02/2008
04.公演タイトル
"TOUR 2007-2008 THEATER OF KISS"
05.チケットの値段
9000円
06.本日の天候
晴れ。数字上の気温は低いけど日差しは柔らかい。冬が終わってしまうああああ。
07.本日のファッションテーマ
埋もれず悪目立ちせずエレガントに。てっちゃんと向かい合わせになっても己を恥じずに済むように。結局前回(2月10日)とほぼ同じ。
08.開演前の行動
ANA251羽田1130。20分遅れの1345福岡着、泊まりはハイアットリージェンシー福岡。ラウンジでお茶飲んでから会場へ向かって順調にチケット受け渡し完了。
09.開演前の意気込み
今ツアーいちばんの「良席」なのでちょっとわくわく。とはいえ見ることに固執しすぎて富士急2日目(→id:quadratus:20070826)の二の舞になるのも避けたくて(期待しちゃダメだ期待しちゃダメだ期待しちゃダメだ期待しちゃダメだ以下略)状態。
10.同行者
なし。
11.チケットの売れ行きおよびフロアの混雑の程度
事前には「売ります」だらけだったんだけど実際に入ってみるとなんてことなく埋まってる。
12.座席または立ち位置
アリーナ12列56番。kenちゃん定位置と上手花道マイクとの中間辺り。でも下手まで遮るものが全くなく、てっちゃんからも距離を感じなかった。花道でてっちゃんがアリーナ側を向くとまるで差し向かいに立ってるみたい。直前まで下手側アリーナとの座席交換を模索して叶わなかったんだけど、これで充分だった。
13.始まる瞬間に思った事
あ、近い。
14.ライヴ中のノリ方
勝手に体が揺れるのは別として直立不動に近い(P'UNK除く)。
15.セットリストについて
奇数日ver. 。P'UNKは夏の憂鬱 SEA IN BLOOD 2007とI wish 2007
16.嬉しかった事・楽しかった事
とにかくベースが、そしてベーシストが、良い。この音を聴きたかったんだって感じ。そして海辺で、赤みがかった抑えた照明がネックを上下する手を照らしてくれたこと。
17.面白かった事・笑いどころ
ありえないことにP'UNK絶好調。P'UNKのいいところはどんなに大騒ぎしても、一緒にシャウトしちゃっても、腕を振り回して他人様の視界を遮っても、本気で怒られないこと。
18.涙した事
砂時計で。わかっていたことだけどあらためて思い知った。てっちゃんのベースは「歌うよう」なんじゃなくて歌そのもの、ヴォーカルより以上にヴォーカルなんだということ。ヴォーカルという薄衣をまとってベースがメロディを歌っている。ハイドの声の襞に見え隠れして聞こえ続けているのはてっちゃんの歌。
19.哀しかった事及び怒った事
忘れ物した…ヴァレンタインにかこつけたてっちゃんへのプレゼント…しょんぼり。
20.自分以外の客の様子
コスプレ多し。近くの席だけでもウサギはいるわメイドはいるわアリス(ディズニー版)はいるわトランプはいるわ。
21.自分の様子
シンクロ率400%。
22.特記すべき演出
雪の足跡前の幕間で左右からキスのシルエットが伸びてくるやつで、唇が触れた瞬間に必ず客席から拍手が起きる。ツアーの最初からずっとそうなんだけど、こういうのみるとラルヲタって可愛いなと思う。
23.特記すべき出演者の衣装
赤白菱形模様のスカート。赤細身パンツをたるませた足首にむっくりした感じの黒靴が可愛かった。髪はあれっとおもうほどおとなしくて、右耳の上に小さく赤羽根と赤エクステ。
24.出演者が投げたもの
STAY AWAYバナナ。P'UNKでバナナ1、バナナ水鉄砲2。
25.演奏・音響について
〈ベーシスト様〉素晴らしく良い。この場合良いとは突出して「逝っちゃってる」んじゃなく安定の値そのものがぐっと上方にシフトしているということ。SEVENTH HEAVENからそれを感じた。己の音に陶酔するのでは決してなく、バンドの音に浸り包まれそこで自在に歌う。地に足をつけたまま高みまで伸びる。自分しか見えないんじゃなくてすべてが聞こえているんだと思う。もっとも研ぎ澄まされた平常心。コーラスはKilling meで初めのうちやや音程が不安だったけどその後はぴったりはまった。楽々とよい声を出す。抑えるところも響かすところも。プリガでは頭でトントンとリズム取る仕草。Link前だったか、首に巻いたロングマフラーを外そうとしたけど引っかかって間に合わず、ふわっと床に落として曲に入る。〈音響〉決して良くはない。ヴォーカルとギターが鳴りすぎるのはデフォな感じ。でも今日に限ってはシンクロ率が高かったので、そのすべてを縫ってベースのすべての音が聞こえる。
26.盛り上がりの程度
ON/OFFの切り替えがやけにはっきりしてる。メンバーが捌けたらすぐに座って雑談、でも出てきたらがっつり騒ぐ。メンバーへの呼びかけが多い。ウェーブはスタンド発で。
27.終わった瞬間に思った事
このベースを聴きたかったんだ。
28.心に残った一曲
砂時計。聴くうちに曲がひらかれて、もっとも奥深い秘密まで見せてくれたような。(「すべてのもの その生の 優しい秘密の言葉を漏らす」)
29.心に残ったMC
正しくはMC中の出来事。ハイドがマイクに向かってちゅーちゅーやってる間、ドラムの上手側のカメラに向かってなにやら顔を作る。ベースのチューニングを直して軽く鳴らした音がすごくいい。以後、曲の合間にふっとかき鳴らす音が全部良くて、本当に今日はベースの申し子みたいだった。最後にハイドが流れをハリクリに持ち込もうと無理矢理なことを言ってるのに大笑いして、イントロが始まるまで笑ってる。
30.心に残った煽り
(ファルセットで)「センキュー!センキュー?センキュー!」
31.物販についての感想
ノーチェック。
32.アンケート用紙についての感想
存在しない。
33.公演場所についての感想
2004年夏のSMILEツアー以来2度目だった。会場そのものについてはきれいに忘れてたけどバス停の位置とか歩く方向とかそういうのは完璧に覚えていた。人の話は聞かないが地図はばっちり。
34.本日のハイライト
絞れない。spiralで今日が「ベースの日」なんだということが決定的になって、そこからCM挟んでも落ちることなくマイドリまで高い波が続いた。次の波はプリガで始まって最後まで途切れることがなかった。
35.本日の心残り
ALONE終盤、後ろからハイドに当てた黄色く強い照明が目を直撃。ベースとヴォーカルのデュエットが今まででいちばん綺麗に調和していた、その瞬間のてっちゃんを見ることができなかった。
36.本日の疑問
ユキヒロさんはベース弾かしといた方がリズム感良いんじゃないだろうか。
37.本日一番輝いていた人
ベーシスト様及びP'UNKヴォーカル様。
38.本日一番愛しい人
ベーシスト様。とりわけLinkの時、なんだか泣くのをこらえてるみたいな顔をしていたその人。
39.本日一番残念だった人
プレゼント忘れてきた自分。準備完璧だと思ったに。前夜の時点できれいに忘れてるあたり(→id:quadratus:20080215)望みなし。
40.本日の「もし … だったら …」
もしこれが下手側15〜20番あたりの席だったなら。ほんとに満足だったんだけどでも一応。
41.出演者にちょっと一言
ハイドさん。3回、というか3曲でてっちゃん定位置にかぶりました。バイバイ・REVELATION・ハリクリ。ユキヒロさん。後ろの立ち位置の時、向かって左のハイハットがてっちゃんにかぶってました。
42.出演者に愛のメッセージ
今日の音をありがとう。今日あなたのベースが発してスピーカに拾われた音は、すべて、ひとつもあまさず聴きとったつもりです。
43.その他ライヴについての感想
悪評高い前半のメドレーの存在意義が掴めてきたので書いておく。基本的にノリにくい曲の多いアルバムであるKISS中心のセットリストをハリクリのもつ特異なお祭り感と結びつけてひとつのステージにするためには「なんでもあり、なんでもが変形し転がっていく」というカオスに客を連れ出すことが必要だったんだろうと思う。カオスへの墜落、すなわちウサギ穴への落下。音楽的にカオスを仕掛けるプロセスがこのメドレーだったというわけ。ハリクリという曲をもっと渋い色で仕上げていたら全然違うものになっていただろう。たぶんライブのコンセプト自体が変わってたはず。アダルトなハリクリもちょっと聴いてみたい。
44.出演者総評
てっちゃんのベースってこういうのなんだよ。って世界中に教えたい。ジャンプして届くんじゃなくふつうに歩いて到達する次の階梯。ライブ初盤の音程の乱れはやっぱりてっちゃん自身に起因するんだろう。コーラスに関しては突き詰めてウォームアップして出てくるわけではないだろうし。
45.ライヴ後の行動
明太子とおにぎりとビール買ってホテルでゆるりん。
46.本日のライヴは100点満点中…
バンドに92点、ベーシストに97点。
47.本日のライヴを一言で言うと
明晰な陶酔。「われわれは、混み合う馬や絶えまなくつづく人間の足音の豊富なニュアンスで頭を一杯にして、このゆったりと広い通りの混じりあった物音に精巧な耳を傾ける。この物音は、この道の深まりに、まるで夢のなかのように、何か一種のはっきりしない律動を響かせて、そこをぼんやりと活気づけ、その律動の大きさは揺れ動いては、さまざまな歩み、世界の豊富な生まれ変わり、似たりよったりな者たちの相互変換、大きく広がる群衆の雑踏をとりまとめる」(ポール・ヴァレリームッシュー・テスト』清水徹訳)
48.本日の支出
バス代・タクシー代・ビール・明太子・おにぎり。
49.今日という日について
今日という日もいつか忘れるんだろう。いつまでも覚えていたいという気持ちごと、鮮明なまま忘却に委ねようと思う。
50.次回ライヴ予定
17/02/2008 THEATER OF KISS マリンメッセ福岡。

*1:質問提供:http://www.xxice09.x0.com/  質問51〜55は省略。