bibliomanifesutus microscopium II

セメン樽に顕微鏡

顕微鏡

中学生の頃に紫式部日記を読んでなぜか猛烈にむかついてから、日記は大嫌いだ。
思ったことを書くなんて最低の行為だ(と思う)。
それなのに今、日記を書く場所ばかりあっちこっちに沢山あって、無視できるほど潔くない自分がいる。
聞こえるように独り言を言っちゃう感じ。あーやだやだ(と思う)。
過ぎたことは過ぎた瞬間に忘れたい。
どんな幸せな瞬間も記録したくない。
いいことも嫌なことも同じようにざくざくと通り過ぎたい。
最低のことばかりいつまでも覚えていたりするけど、くよくよと思い出すその現在以外はなにも要らない。
(と思う)。
でもこのだらだらと過ぎて消える日常のプレパラートを巨大な顕微鏡の向こうから覗くもう一人の自分がいるのなら、その観察記録をみてみたい。