bibliomanifesutus microscopium II

セメン樽に顕微鏡

公爵夫人は5時に逃亡

読者の既定を曖昧にしたまま、目配せと暗号を織り交ぜつつ、主観とも客観ともつかない文章を書く、
という行為を、最近の自分は苦手というよりむしろ憎むようになってきている。
10代で文章を書き出した頃には、そのような行為だけしか意味がないと思っていたものだったのだが。
正しくて、つまらなくて、繰り返しの読解に耐えるような、堅固で普遍的な文を書ける人に、今の私はなりたいと思う。